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暗殺教室二次創作:同窓会の時間:2時間目

お待たせしました!(…待ってた人いるのか?)こんな最終回がいいなっての。本誌バレと捏造有り。カップリング描写については…前人未踏の俺得カップリング(村原、糸狭など)をねっちり描く一方、メジャーなのにあるかなしかのあっさり描写で終わるカップリングもあります。あと、偉くなりすぎて来れなかった子もいます。何らかの形で登場させますが…。こんなので宜しければ読んでいただけたら幸いです。

なるべく全部のカップルを描こうと思ったらめっちゃくどくなった…28人もいるんだもん。松井先生はよくこんな大変な話を毎週描きなさるなあ。



 松来軒には、もうかなりの人数が集まっていた。
「よっ、渚!ヒサシブリ」
一番最初に渚に声をかけてきたのは、岡島大河と木村正義だ。顔立ちも髪型も、雰囲気も学生時代から殆ど変わらない。ただ、木村は少々背が伸びて、随分と青年らしくなっていた。二人はまだ首も据わらない赤ちゃんを抱いた、ショートカットの女性とその夫である、アロハシャツを着た青年を取り囲んでいた。前原陽斗、ひなた夫妻である。
「えー、赤ちゃん産まれたのっ?」
渚が驚いて駆け寄る。結婚式は去年出席したが、赤ちゃんについては知らなかった。赤ちゃんは水色のロンパースを着て、今はすやすや眠っている。前原が得意そうににっ、と笑った。
「太陽ってんだ。俺に似て可愛いだろー?」
「いや、太陽は私似でしょ?」
ひなたがすかさず反論する。
「いやいや、太陽にはお前みたいにガサツな子に育って欲しくないし?」
「何ですってー?!!」
中学生に戻ったように喧嘩を始める二人。相変わらず、非常にに仲が良い。
「いやー、しかし可愛いねえ太陽ちゃん。ひなた似の美人さんになりそうだな…今の時代は25歳差とかザラだし…」
何を考えているのか、岡島は太陽ちゃんの柔らかな頬を指でつついて遊びながら、でへへ…と表情筋を緩める。ひなたはそんな岡島に、ピシャリと言いはなった。
「岡島、太陽は男の子よ」
「…」
岡島のにやけた顔が、さぁっと硬化する。木村がトドメに、心底呆れたような口調で呟いた。
「赤ん坊にまで欲情するとか…」
「流石変態終末期」
側で話を聞いていたカルマがうんうんと頷いた。

 寺坂と糸成は、太陽ちゃんが産まれたことを知っていたらしく、岡島夫妻に軽く挨拶しただけでカウンター席の一番奥に真っ直ぐ歩いていった。
「イトナてめー、どこに居やがったんだよ!何回呼んでも来やしねえし」
 ガタイのいい体つきに、端正な顔立ち。ドレッドヘアを頭の後ろで一つに纏めた青年、吉田大成がお絞りを配りながら怒鳴る。
「それは悪かったな」
 ちっとも悪いなんて思ってもいない様子でおざなりに吉田をあしらいながら、糸成は波打つ長い髪の痩せて青白い娘…狭間綺羅々の隣に座る。
狭間は一冊の雑誌をゆっくりと読んでいた。『月刊美術』。
「珍しいな、おめーが美術誌読むなんて」
寺坂が驚いたように言う。狭間は誌面から顔も上げずに答えた。 
「特集コーナーにね。『コイツ』のインタビューが載ってるんだ。読んでやらない訳にいかないじゃない」
表紙には灰褐色のやや長い髪を垂らして、細面に切れ長の目をした青年が控えめな笑顔で写っていた。記事のタイトルは、『日本芸術界に超新星現る!天才・菅谷創介の素顔』
「へぇ~…あいつも偉くなったもんだな…」
村松まで加わって、寺坂組全員で雑誌を覗き込む。
「それ、アタシのダンナ!!」
長い茶髪に華やかな顔立ちの女性が、はいはいはい、と手を上げて割り込んできた。中村莉桜だ。
「えー、まだプロポーズされてないんでしょ?」
 矢田桃花が離れた席からツッコミを入れた。かつて豊かなポニーテールにしていた髪を、大人っぽくパーマをかけて肩に下ろしている。
中村はむぅ、と頬を膨らませた。
「す、すぐにそうなる運命よっ!!そういうあんたはどうなのよあんたは。」
矢田はくいっとコケティッシュに振り向いて入り口近くを見やった。そしておどけたような口調で大声を出す。
「ね~っ!?どうなるんでしょーね!!」
木村は顔を耳まで真っ赤にしながらも、大人しく眠っている筈の太陽ちゃんを一生懸命あやしている振りをした。
 女性たちは、クスクス笑った。

「大体集まったし、始めるぞ。」
 黒髪の、さらりと涼しげな痩身の美青年…磯貝悠馬がパンパンと手を叩いた。
「ビールは?どのテーブルにも置いてある?」
 磯貝を見て、紺のパンツスーツに身を包み、髪をきっちり切りそろえた女性が立ち上がって仕切りだす。片岡メグだ。
 二人がE組の学級委員でなくなったのは10年も前なのに。二人が揃うと自然と彼らがその場のリーダーになるようだ。

「やっぱり付き合ってんのかな、あの二人」
 ビールは苦手だから、とモスコーミュールを所望しながら、薄い茶髪を肩まで下ろした、怜悧な顔立ちの女性…速水凛香が隣に座る前髪が非常に長い青年に話しかける。
「よく見ると同じ指輪してるな。右手だけど…」
岡島にビールを注いでもらいながら、千葉龍之介は相槌をうつ。
「おっ、お二人さん何コソコソ話してんのよ」
中村が側に寄ってきて、速水の肩を叩く。
「いやさ、磯貝くんとメグって付き合ってんのかな、って」
速水が言うと、中村はニヤリと笑った。
「ここだけの話…クリスマスに結婚式だって」
速水と千葉は、寺坂組のいるコーナーにグラスが置いていないのに気づいてあたふたと動く磯貝を目で追った。
「…ふーん」
千葉が含みありげに呟いた。
「…何よ」
「いや?」
速水が聞き咎めたので、千葉は慌てて笑ってごまかした。

「ビールついだ?」
片岡がよく通る声を張り上げる。
「はぁーい!!」
小学生のように明るい返事をしたのは、主に昔からノリの良い二班メンバーだった。幹事の磯貝が立ち上がって簡単な挨拶を始める。
「みんな、十年目って節目にこうして無事に集まれたことを嬉しく思う!何人か偉くなりすぎて来れなかった奴もいるけど、次はそいつらも呼んで集まろうな!それじゃあみんな、乾杯!!」
「かんぱー…」
「すまない遅くなった!!」
ドタタタタ、バターンと凄まじい音がして、松来軒の引き戸が開いた。白衣を小脇に抱え、聴診器を首からぶら下げたままの七三分け・メガネの男は。
「竹林!!」
よほど急いで走ってきたのだろう、竹林考太郎は、汗だくで荒く息を吐いていた。
「…もう乾杯終わってしまった?」
みんなが椅子から立ち上がって、ビールを並々注いだジョッキやらグラスやらを掲げ持っているのをみて、竹林が残念そうに聞いた。
「ちょうど今やるところだったんだよ」
磯貝が言う。三班がいる一角では、糸成が席を用意し、寺坂がグラスにビールを注いでいた。
『皆さん酷いです!竹林さんと、私をお忘れになるなんて!!』
竹林のワイシャツの胸ポケットから覗くスマホから声がした。
「ご、ごめんね律」
片岡が宥めるように謝った。スマホの画面には、成長したクラスメートに合わせて少し大人っぽい雰囲気にした、ナース服の自律思考固定砲台(通称・律)がむくれ顔で映っていた。

自律思考固定砲台の本体は、E組での役目が終わった後、中東付近での内戦の制圧に駆り出されることが決まっていた。寺坂などは、「俺たちがあんな必死こいて地球を守ったのに、まだ戦争するなんてな」と呆れていた。しかし、一年の学生生活を通して人の温かさや命の重みを知ってしまった本体は、人殺しの道具に用いられることを厭うて、殺せんせー暗殺が終わった後自ら全てのプログラムを破壊したのだった。

しかし彼女がクラスメートのスマホにダウンロードしたモバイル律は残り、主に竹林の病院で事務員をしている。子供の患者に大人気、らしかった。

「それじゃ、改めて、かんぱーい!!」
磯貝が再びグラスを掲げあげる。
「かんぱーい!」
24人分の声が、店中に重なって響いた。ガラスとガラスの軽く触れ合う涼しげな音。一瞬、みんなが席を立ち、入り混じって乾杯しあう。

楽しい時間が始まった。

続きます
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